【警告】偽装技人国で摘発されると、建設業許可・産廃許可が取り消されます
「在留カードがあるから大丈夫」「本人も問題ないと言っている」――そう思って外国人を雇用している会社が岡山県内でも多くあります。しかし、その安心感が会社の命取りになるかもしれません。
2025年6月から不法就労助長罪の罰則が大幅に強化されました。そして、この罪で役員が有罪になると、建設業許可や産廃許可といった事業の根幹となる許可が取り消される可能性があります。
「偽装技人国」とは何か
「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、通訳・翻訳・営業・システムエンジニアなど、専門性を要する業務に就くための在留資格です。ところが実態として、この技人国ビザを持つ外国人を、書類上は「営業」「管理」としながら、実際には現場作業・仕分け・清掃・製造補助などの単純労働に従事させているケースが全国で多発しています。
これが「偽装技人国」と呼ばれる状態です。
注意が必要な典型例
- 「通訳兼営業」として採用したが、実態は現場作業員と変わらない
- 繁忙期だけ製造ラインや荷積みを手伝わせている
- 「管理補助」名目で、実際は清掃や仕分けが業務の大半を占める
- 人手不足で「少しだけ」現場に入ってもらっていたら常態化した
雇用契約書の肩書きや業務内容の書き方ではなく、実際に何をしているかで判断されます。
なぜ今、危ないのか―2025年6月施行の厳罰化
2025年6月、入管法改正により不法就労助長罪の罰則が大幅に引き上げられました。
| 改正前 | 改正後(2025年6月〜) | |
|---|---|---|
| 懲役・拘禁刑 | 3年以下 | 5年以下 |
| 罰金 | 300万円以下 | 500万円以下 |
| 法人への罰則 | あり | 両罰規定あり(強化) |
さらに、取締り当局(警察・出入国在留管理庁・厚生労働省)の連携が強化されており、今後は摘発件数が増加する方向です。
「知らなかった」は通用しません。
不法就労助長罪は過失でも処罰されます。
在留カードを確認していても、業務内容が在留資格と一致していなければアウトです。
最も深刻なリスク――許可が「飛ぶ」
刑事罰よりも経営に直撃するのが、許可の取消です。
建設業許可が取り消される
建設業法では、取締役・執行役などの役員が一定の刑事罰を受けた場合、欠格要件に該当し、建設業許可が取り消されます(建設業法第8条・第29条)。
不法就労助長罪で有罪(拘禁刑・罰金刑)になった役員がいる会社は、建設業許可を失います。
許可が取り消されると、500万円以上の工事を請け負うことができなくなります。
産廃許可も同様に取り消される
廃棄物処理法にも同様の欠格要件があります。
役員が不法就労助長罪で有罪になった場合、産業廃棄物収集運搬業・処理業の許可も取り消しの対象となります。
取り消されたらどうなるか
- 許可が取り消されてから5年間は再取得できません
- 進行中の工事・業務を継続できなくなる
- 取引先・元請けへの信用失墜
- 公共工事の入札資格を喪失
「うちは大丈夫」と思っている会社ほど危ない
摘発される会社の多くは、悪意があったわけではありません。
- 「紹介会社が大丈夫と言っていた」
- 「本人が在留カードを持っていた」
- 「今まで問題なかった」
- 「みんなやっている」
こういった認識のまま雇用を続けている会社が、ある日突然、立入調査を受けるケースが増えています。
取締りが強化された今、「今まで大丈夫だったから」という根拠は通用しません。
今すぐ確認すべき3つのポイント
① 業務内容が在留資格と一致しているか 採用時の業務内容と現在の実際の業務を照らし合わせてください。「少し手伝ってもらっている」が積み重なっていませんか。
② 在留カードの確認が形式的になっていないか 有効期限の確認だけでなく、在留資格の種類・就労制限の有無まで確認していますか。
③ 外注・派遣先の管理状況は把握しているか 派遣会社・外注先を通じた雇用でも、受け入れ企業の責任は免れません。
不安がある方は、コバン法務事務所へご相談ください
行政書士コバン法務事務所は、外国人の在留資格(特定技能・技人国・資格変更等)の申請実務を多数手がけており、外国人雇用の適正管理についてもご相談を承っています。
- 現在の外国人雇用が適法かどうか確認したい
- 技人国から特定技能など適切な在留資格へ変更したい
- 外国人雇用のコンプライアンス体制を整えたい
- 万が一の場合に備えて早めに対処したい
建設業許可・産廃許可を長年サポートしてきた当事務所だからこそ、許可の維持という観点からも外国人雇用リスクをトータルで判断できます。
「うちの状況を一度見てほしい」という段階からでも構いません。
まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
偽装技人国による不法就労助長罪は、罰金・拘禁刑にとどまらず、建設業許可・産廃許可の取消という経営上の致命傷につながります。
2025年6月の厳罰化を経て、取締りの強化はさらに続く見込みです。
「自社の外国人雇用が適正かどうかわからない」という方は、問題が表面化する前に専門家へ相談することをお勧めします。

