「うちの外国人従業員、大丈夫?」2027年から変わる不法就労助長罪と許認可取り消しリスク

 こんな方に読んでほしい記事です

 「外国人を雇っているけど、在留資格のことはよくわからない」「技人国ビザで採用したが、本当に問題ないか不安」「建設業許可や介護の指定を持っているが、外国人雇用との関係が気になる」


2027年から何が変わるの?

 2027年から、不法就労助長罪(入管法第73条の2)の適用が従来より厳格になります。

 不法就労助長罪とは、「不法就労と知りながら外国人を雇用した」「在留資格の範囲を超えた仕事をさせた」事業主などに対して科される罪です。

 現行でも法律上は存在していましたが、2027年以降は運用・摘発の面でより厳しく適用されることになります。


「技人国なら大丈夫」は通用しなくなる

 外国人を雇用する際によく使われるのが、技術・人文知識・国際業務(通称「技人国」)の在留資格です。

 IT・翻訳・営業・経理などの専門業務に就ける在留資格ですが、実態が単純作業や現場労働であれば、いくら「技人国」の在留カードを持っていても適法な就労とはなりません。

 近年、この技人国の在留資格を偽りの申請内容で取得し、実際には工場の単純作業や飲食店のホール業務などに従事させるケースが社会問題となっています。こうした「偽技人国」と呼ばれる状態で外国人を雇用している事業主は、知らなかったでは済まない時代になります。


最も怖いのは「許認可が飛ぶ」こと

 不法就労助長罪で有罪判決(罰金刑を含む)を受けると、刑事罰にとどまらない深刻な問題が起き、それが各種許認可の欠格要件への該当です。

 多くの許認可には、「一定の犯罪歴がある者には許可を与えない・取り消す」という欠格要件が定められています。

 不法就労助長罪による有罪はこれに該当し、複数の許認可を同時に失う可能性があります。

 影響を受けやすい主な許認可は次のとおりです。

許認可の種類所管
建設業許可国土交通省・都道府県
宅地建物取引業免許国土交通省・都道府県
産業廃棄物処理業許可都道府県
介護・障害福祉サービス事業者指定都道府県・市区町村
警備業認定都道府県公安委員会
古物商許可都道府県公安委員会
一般貨物自動車運送事業許可国土交通省
旅客自動車運送事業許可国土交通省
飲食店営業許可(風俗営業を含む)保健所・都道府県公安委員会

 たとえば、建設業許可を持つ会社が外国人従業員の在留資格の問題で不法就労助長罪に問われた場合、建設業許可そのものを失うことにつながります。

 事業の根幹が一瞬で揺らぐ、非常に重大なリスクです。


「うちは大丈夫」と思っている会社ほど危ない

 外国人を雇っている事業主の方から「ハローワークで紹介されたから問題ない」「在留カードを見せてもらったから確認済み」という声をよく聞きます。しかし、在留カードの確認だけでは不十分です。

 確認すべき点は主に次の3つです。

 ① 在留資格の種類と就労可否 在留カードに記載された在留資格が、その仕事に対応しているかを確認します。技人国であれば、実際の業務内容が「専門的・技術的業務」に該当し     ているかがポイントです。

 ② 在留期限の有効性 在留期限が切れていないかを確認します。期限切れの外国人を雇用し続けると、それだけで不法就労助長に問われる可能性があります。

 ③ 資格外活動許可の有無(留学生・家族滞在など) 留学生や家族滞在の在留資格を持つ外国人が就労する場合は、「資格外活動許可」が必要です。週28時間以内という制限もありま       す。


こんな場合はすぐにご相談を

  • 外国人従業員の在留資格が「技人国」だが、やってもらっている仕事が現場作業中心
  • 採用した外国人の在留資格の期限が近い、または更新手続きが不明
  • 複数の外国人を雇用しており、在留資格の管理が追いついていない
  • 建設業・介護・運送など、許認可事業を営んでいて外国人雇用リスクが心配
  • 外国人の採用を今後増やしたいが、適正な在留資格の確認方法がわからない

まとめ

 2027年以降、「知らなかった」「確認していた」だけでは通用しない時代が来ます。

 不法就労助長罪は刑事罰にとどまらず、事業の根幹となる許認可を失うリスクに直結します。

 外国人雇用は適切に管理すれば大きな戦力になりますので、ぜひ一度、現在雇用している外国人従業員の在留資格を見直してみてください。

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